2026年5月第1週 App Storeランキング|『eFootball』『モンスト』『にゃんこ』で見るIP熱量戦略

Weeklyセルラン

2026年5月第1週のApp Storeセールスランキングでは、『eFootball™』『NARUTO -ナルト- 疾風伝』コラボ1位を維持したほか、『#コンパス【戦闘摂理解析システム】』『チェンソーマン レゼ篇』コラボで大幅ランクアップ。『モンスターストライク』『にゃんこ大戦争』でも、“ゲーム外熱量”を活用した施策が上位入りにつながった。

その背景には、単なるガチャ更新だけでなく、IP側の盛り上がりへゲームを接続する運営、あるいはゲーム外へ熱量を広げる運営など、“ゲーム外接触”を活用した運営構造が、売上や継続率へ大きく影響している。

本記事では、各タイトルの公式発表・ゲーム内施策・外部プロモーションをもとに、順位変動の背景や、近年強まりつつある「IP全体を活用した運営構造」について整理していく。


今週のセルラン 3行まとめ

  • 『モンスト』「ニコニコ超会議」に合わせ、“IP側の盛り上がり”を優先したコラボ展開を実施
  • 『にゃんこ大戦争』書籍・リアルイベント・グッズ展開を通じ、ゲーム外認知と収益導線を拡張
  • ゲーム運営は、“IP熱量へ乗る運営”“ゲーム外へ熱量を広げる運営”の両立フェーズへ

今週のランキング TOP50

※データ元:App Store セールスランキング
※集計期間:2026年4月28日(火)〜5月4日(月)
※前日売上を反映しており実質、4月27日(月)〜5月3日(日)

Rank 前週比 Title Publisher
1±0eFootball™KONAMI
2+104#コンパス【戦闘摂理解析システム】NHN PlayArt 株式会社
3+21Pokémon TCG PocketThe Pokemon Company
4-2ドラゴンクエストスマッシュグロウ ドラクエローグライトRPGSQUARE ENIX
5+23プロ野球スピリッツAKONAMI
6+11モンスターストライクXFLAG, Inc.
7+1パズル&ドラゴンズGungHo Online Entertainment, Inc.
8-5ホワイトアウト・サバイバルCentury Games Pte. Ltd.
9+9にゃんこ大戦争ponos corporation
10+13勝利の女神:NIKKELevel Infinite
11+24LINE:ディズニー ツムツムLINE Corporation
12+4荒野行動-スマホ版バトロワNetEase Games
13-9ラストウォー:サバイバルFUNFLY PTE. LTD.
14+44Fate/Grand OrderAniplex Inc.
15-4ブロスタSupercell
16-1雀魂 -じゃんたま-Yostar, Inc.
17-10崩壊:スターレイルCOGNOSPHERE PTE. LTD.
18-13ゴシップハーバー:マージ & ストーリーMicrofun Limited
19-7SDガンダム ジージェネレーション エターナルBandai Namco Entertainment Inc.
20+46Shadowverse: Worlds BeyondCygames, Inc.
21-15ロイヤルマッチ(Royal Match)Dream Games
22-9ウマ娘 プリティーダービーCygames, Inc.
23-14キングショットCentury Games Pte. Ltd.
24-14トゥーンブラストPeak Games
25+4あんさんぶるスターズ!!MusicHappy Elements K.K
26-12パズル&サバイバルBUILDING-BLOCKS NETWORK TECHNOLOGY CO.,LIMITED
27NEWNTE: Neverness to EvernessN2E ENTERTAINMENT PTE. LTD.
28-7Pokémon GONiantic, Inc.
29-10Disney Solitaire ディズニー ソリティアSuperPlay
30+7ドラゴンクエストウォーク 歩く楽しみが増える位置情報ゲームSQUARE ENIX
31-6ONE PIECE バウンティラッシュ – アクションゲームBandai Namco Entertainment Inc.
32-6LINE ポコポコ:3マッチパズルゲームLINE Corporation
33-13ガーデンスケイプ (Gardenscapes)Playrix
34+14信長の野望 真戦Qookka Games
35+37学園アイドルマスターBandai Namco Entertainment Inc.
36+92鳴潮 – 2周年KURO GAMES
37-10ラストZ:サバイバルシューティングOmnilojo Pte Ltd
38-4ドラゴンボールZ ドッカンバトルBandai Namco Entertainment Inc.
39+107ドラゴンボール レジェンズBandai Namco Entertainment Inc.
40-10メメントモリBank of Innovation, Inc
41+20原神~空月の歌~COGNOSPHERE PTE. LTD.
42-10Identity VNetEase Games
43-12グルメ・ジャーニーCentury Games Pte. Ltd.
44-11タウンシップ (Township)Playrix
45-5妖怪ウォッチ ぷにぷにLevel-5 Inc.
46+44モンスターハンターNowNiantic, Inc.
47-8ホームスケイプ (Homescapes)Playrix
48+32Pokémon SleepThe Pokemon Company
49-8七つの大罪:OriginNetmarble Corporation
50+53逆転オセロニアDeNA Co., Ltd.

ピックアップタイトル

※TOP10タイトルおよび、前日比+10以上タイトルを中心に紹介

1位(±0):eFootball™

漫画・アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』コラボによるセルラン1位キープ。コラボボックスガチャでは、「ギャレス ベイル」「マルセロ」「ピエール エメリク オーバメヤング」などが登場。なお、「マルセロ」「ギャレス ベイル」は特別なゴールパフォーマンスを備えている。

あわせて、「うずまきナルト×ネイマール」「うちはサスケ×久保建英」などの限定コラボ選手が獲得できる期間限定イベントや、ゲーム内スクリーンショット投稿キャンペーンも実施。

サッカーIPとアニメIPを掛け合わせ、既存サッカーファンだけでなく、NARUTOファンにも訴求することで、GW期間中も高順位を維持していた。

2位(+104):#コンパス【戦闘摂理解析システム】

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』コラボによる大幅ランクアップ。ピックアップガチャでは、『#コンパス』100体目のヒーローとして「チェンソーマン」から「レゼ」が登場。

また、大規模無料ガチャ施策を展開し、新規・復帰ユーザーの参入障壁を低減。加えて、2000万DL記念イベント「200億エナジー争奪バトルアリーナ」も開催している。

今回は、
・劇場版チェンソーマン
・100体目ヒーロー
・2000万DL

という複数の“記念日要素”を同時投入しており、熱量を最大化する構造がみられた。

3位(+21):Pokémon TCG Pocket

新拡張パック「波動ビート」リリースによるランクアップ。「メガルカリオ」「メガジュカイン」などのメガシンカポケモンが登場し、一部カードには新エフェクトも実装されている。

今回の特徴は、“メガシンカ”という既存IP資産の再活用にある。特に、
・ルカリオ
・ジュカイン
・メガ進化

といった人気要素は、過去シリーズユーザーへの復帰導線として機能。懐かしさと収集欲求を同時に訴求している。

5位(+23):プロ野球スピリッツA

野球漫画/アニメ『MAJOR』コラボによるランクアップ。ピックアップガチャでは、「ロッテ 佐藤都志也 選手×佐藤寿也」「阪神 大山悠輔 選手×茂野吾郎」などが登場。

また、最高レア確定を含むガチャ設計や、ログインボーナスにより参加ハードルを低減。第2弾へ続く段階的な施策によって、短期回収ではなくゲーム継続を重視した運営がみられた。

6位(+11):モンスターストライク

リアルイベント「ニコニコ超会議」にあわせて開催されたアニメ『けいおん!』コラボによるランクアップ。ピックアップガチャでは、「平沢 唯」「秋山 澪」「田井中 律」「琴吹 紬」が登場したほか、「中野 梓」を含むコラボパッケージアイテムも販売。

また、コラボクエスト、ミッション、獣神化・改解放、GWキャンペーンを並行開催することで、単発コラボだけではなく、ゲーム継続導線として機能させている。

9位(+9):にゃんこ大戦争

「13と1/2周年イベント」後半開催によるランクアップ。フェス限定ガチャ「超極ネコ祭」では、新限定キャラ「孤月の騎士ルーノス」が登場。あわせて、「レジェンドチケット販売」「初回割引ガチャ」に加え、GW限定ステージやミッションも展開。

さらに、
・ポップアップショップ
・書籍展開
・リアルイベント

なども並行展開。特に「学習書籍」など、低年齢層への接触拡大もみられ、ゲーム外接点を活用した長期的なユーザー獲得を進めている。

10位(+13):勝利の女神:NIKKE

3.5周年イベント後半「STAR ANIS:STORY II」によるランクアップ。ピックアップガチャでは、新SSR「ネオン:ビジョン・アイ」が登場。

また、ストーリー更新やBGM公開にあわせ、ハッシュタグ投稿キャンペーンも実施。ストーリー・BGM・SNS施策を組み合わせ、世界観への没入感を高めることで、継続的なユーザー接触を促進している。

11位(+24):LINE:ディズニー ツムツム

『スター・ウォーズ』イベントによるランクアップ。ピックアップガチャでは、「スター・ウォーズ ダークサイド〈セット〉(曲付き)」「モフ・ギデオン」が登場。

5月22日には最新劇場版映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』の公開が予定されていることから、映画の盛り上がりと連動した施策展開が行われるのか注目が集まる。

14位(+44):Fate/Grand Order

『Fate/strange Fake』コラボ後半によるランクアップ。ピックアップガチャでは、新サーヴァント「★5(SSR)ジョン・ラックランド」が登場。

あわせて、公式ラジオ/特設サイトなど、FGO恒例のプロモーション構成で、安定したセールスを維持した。

27位(NEW):NTE: Neverness to Everness

Perfect World Games傘下「Hotta Studio」開発のオープンワールドRPG。事前登録者数3500万人を突破し、PC/iOS/Android/Mac/PlayStation 5向けにリリースされた。

リリース記念ガチャでは「エース・一代目 ナナリ」が登場したほか、120連以上、プレイ進行込みで最大470連以上の無料ガチャを配布。近年の中華系オープンワールドタイトルにみられる、大規模初動ブースト型の傾向がみられた。

35位(+37):学園アイドルマスター

5月16日の2周年、6月開催のライブイベントに向けた直前キャンペーンによるランクアップ。ピックアップガチャでは、STEP3「【VEIL】秦谷美鈴」新サポートカードが登場。

あわせて、「STEP3復刻ガシャ」「シーズン限定復刻」「最大100連無料ガシャ」を開催し、周年当日ではなく、“直前”から段階的に熱量を積み上げる構造がみられた。

36位(+92):鳴潮 – 2周年

最新アップデートVer.3.3、2周年記念イベント、「バイオハザード」コラボによる大幅ランクアップ。ピックアップガチャでは、最高レア「緋雪」が登場。

「バイオハザード」コラボは、“世界観拡張”やコレクション訴求寄りの設計で、コラボデザイン「武器スキン」や「エクスペディションバイク」を実装。ログイン報酬やイベントミッションを通じて獲得可能となっており、既存ユーザーのゲーム継続を促進する構造がみられた。

39位(+107):ドラゴンボール レジェンズ

『ドラゴンボール ゼノバース2』コラボによる大幅ランクアップ。ピックアップガチャでは、「LR 超サイヤ人ロゼ・超極悪化 ゴクウブラック」が登場。あわせて、壁紙配布、イベント報酬、ショップセールなどを展開。

なお、同イベントは同IPタイトル『ドッカンバトル』でも開催され、横断的な盛り上げにより、GW期間中のゲームログインを促進していた。

研究所メモ

今週のセルランでは、「ゲーム外で発生した熱量を、どのようにゲーム内へ接続するか」という点が大きなテーマとなった。

単なるガチャ更新ではなく、外部IP、リアルイベント、SNS、グッズ、書籍など、“ゲーム外接触”を活用しながら、ログイン・継続プレイ・課金へ接続する運営が目立っている。

特に以下3事例は、その傾向を象徴していた。


スポーツタイトル:外部IPで“キャラクター性”を補強

KONAMIのスポーツタイトルでは、『eFootball™』『NARUTO -ナルト- 疾風伝』コラボ『プロ野球スピリッツA』『MAJOR』コラボが注目された。

スポーツタイトルは、通常「性能」「能力値」「現実成績」といった機能価値中心になりやすく、キャラクター訴求が弱くなりやすい。

一方、今回の施策では、「推し要素」や「感情移入」を外部IPによって補強。特に『eFootball™』では、過去の『キャプテン翼』のような“競技親和性”だけでなく、『NARUTO』という競技外IPでも高い反応を獲得しており、「人気IPそのものが集客装置になる」構造がみられた。

また『プロスピA』でも、『MAJOR』を通じて実在選手へキャラクター性を付与。スポーツゲームに不足しがちな感情価値を補完し、ガチャ動機を拡張している。


モンスト:IP熱量に合わせたスケジュール設計

『モンスターストライク』では、アニメ『けいおん!』との初コラボ「ニコニコ超会議」開催タイミングに合わせて発表・開催した。

一般的な運営型タイトルでは、木曜アップデートなど定例スケジュール基準が多い。一方今回は、超会議開催、土日のSNS熱量、リアルイベント接触といった“IP側が最も盛り上がる瞬間”へ施策を接続している。

これは単なるコラボ実施ではなく、「IP熱量へゲーム側が乗る」運営構造に近い。

昨今では、ゲーム内施策単体よりも、リアルイベント、動画拡散、IPトレンドなど、“ゲーム外で発生する熱量”をどれだけ取り込めるかが、売上や継続率を左右している。

運営都合のスケジュールではなく、“IP側の盛り上がり”を優先する設計が重要になっている。

にゃんこ大戦争:ゲーム外認知と収益導線を拡張

『にゃんこ大戦争』では「13と1/2周年イベント」に加え、ポップアップショップ、書籍展開、リアルイベント、学習教材などを並行展開。

特に「学習書籍」など、低年齢層との接触拡大を意識した動きがみられた。

オリジナルIPタイトルは、コラボ以外による認知拡大に頼りにくい。そのため、ゲーム外でどれだけ認知・接触機会を増やせるかが長期運営では重要になる。

今回のにゃんこは、単なる周年施策ではなく、将来ユーザー獲得、グッズ展開、リアルイベント、IP育成まで含めた長期IP戦略として展開されている。

また、ゲーム外展開によって認知拡大だけでなく、グッズ・イベント・書籍など、ゲーム外マネタイズの拡張も進めており、“ゲーム単体”ではなく、“IP全体”で収益を最大化する構造が強まっている。


これら事例から、現在のゲーム運営では、
・IP側で発生した熱量へゲームを接続する運営
・ゲーム外へ熱量を拡張する運営

の両方が重要になっている。

ゲーム内施策単体だけではなく、IP、SNS、リアルイベント、動画、グッズなど、“ゲーム外接触”をどう活用できるかが、継続率や売上を左右する重要要素になっている。

今後は、「ゲームを運営する」という視点だけでなく、“IP全体をプロデュースする”ような運営アプローチが求められる

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