2026年5月第4週 App Storeランキング|『eFootball』『学マス』『モンスト』式”ターゲット狙い撃ち”訴求術

Weeklyセルラン

2026年5月第4週のApp Storeセールスランキングでは、『eFootball™』現役選手「Martin Ødegaard」本人監修施策『学園アイドルマスター』2周年リアルライブのアーカイブ展開『モンスターストライク』新限定キャラ「エボニー&アイボリー」ビジュアル訴求など、TOP5タイトルが揃って特徴的な動きを見せた。

その背景には、単なる新キャラ追加やガチャ更新だけでなく、“特定ターゲット層に深く刺さる施策設計”を意識した運営姿勢があり、ファン層拡大・コア層の熱量維持の双方に影響を与えている。

本記事では、各タイトルの公式発表・ゲーム内施策・外部プロモーションをもとに、順位変動の背景や、近年強まりつつある「ターゲット層への効率的&効果的訴求」のアプローチについて整理していく。


今週のセルラン 3行まとめ

  • イーフトは現役選手「ウーデゴーア」本人監修サッカー系YouTuber連動で、“リアルサッカーファン層”への接触拡大を実現
  • 『学マス』リアルライブのスクショ投稿解禁コメント付きアーカイブで、新規層への認知拡大&ライブ後の継続的な熱量維持に成功
  • スマホゲーム運営は「全方位への広範囲訴求」から、明確に狙った「特定ターゲット層への効率的訴求」へとシフトしつつある

今週のランキング TOP50

※データ元:App Store セールスランキング
※集計期間:2026年5月19日(火)〜5月25日(月)
※前日売上を反映しており実質、5月18日(月)〜5月24日(日)

Rank 前週比 Title Publisher
1+1ホワイトアウト・サバイバルCentury Games Pte. Ltd.
2-1eFootball™KONAMI
3±0ラストウォー:サバイバルFUNFLY PTE. LTD.
4+9学園アイドルマスターBandai Namco Entertainment Inc.
5-1モンスターストライクXFLAG, Inc.
6+2ゴシップハーバー:マージ & ストーリーMicrofun Limited
7+13キングショットCentury Games Pte. Ltd.
8+4ロイヤルマッチ(Royal Match)Dream Games
9+8トゥーンブラストPeak Games
10+12プロ野球スピリッツAKONAMI
11+13パズル&サバイバルBUILDING-BLOCKS NETWORK TECHNOLOGY CO.,LIMITED
12+24ONE PIECE バウンティラッシュ – アクションゲームBandai Namco Entertainment Inc.
13+2LINE:ディズニー ツムツムLINE Corporation
14-8ドラゴンクエストスマッシュグロウ ドラクエローグライトRPGSQUARE ENIX
15-1パズル&ドラゴンズGungHo Online Entertainment, Inc.
16+2ブロスタSupercell
17+27信長の野望 真戦Qookka Games
18-7Pokémon TCG PocketThe Pokemon Company
19+18ウマ娘 プリティーダービーCygames, Inc.
20-13ONE PIECE トレジャークルーズBandai Namco Entertainment Inc.
21-16崩壊:スターレイルCOGNOSPHERE PTE. LTD.
22+1荒野行動-スマホ版バトロワNetEase Games
23+3にゃんこ大戦争ponos corporation
24+23鳴潮 – 2周年KURO GAMES
25+5ガーデンスケイプ (Gardenscapes)Playrix
26+1LINE ポコポコ:3マッチパズルゲームLINE Corporation
27-2Pokémon GONiantic, Inc.
28+43原神~空月の歌~COGNOSPHERE PTE. LTD.
29-20勝利の女神:NIKKELevel Infinite
30+1Disney Solitaire ディズニー ソリティアSuperPlay
31+1ラストZ:サバイバルシューティングOmnilojo Pte Ltd
32+2グルメ・ジャーニーCentury Games Pte. Ltd.
33-17Fate/Grand OrderAniplex Inc.
34-15あんさんぶるスターズ!!MusicHappy Elements K.K
35+5ホームスケイプ (Homescapes)Playrix
36+2タウンシップ (Township)Playrix
37+2メメントモリBank of Innovation, Inc
38+20呪術廻戦 ファントムパレードSumzap Inc.
39-4ドラゴンボールZ ドッカンバトルBandai Namco Entertainment Inc.
40+22キングダム 覇道Bandai Namco Entertainment Inc.
41+1セルサバイバー – シューティングゲームSnap Brain Games
42-14SDガンダム ジージェネレーション エターナルBandai Namco Entertainment Inc.
43+29七つの大罪 光と闇の交戦 : グラクロNetmarble Corporation
44-1妖怪ウォッチ ぷにぷにLevel-5 Inc.
45+4トップヒーローズ: キングダムサーガRiver Game HK Limited
46+2ロイヤルキングダム (Royal Kingdom)Dream Games
47+5フィッシュダム(Fishdom)Playrix
48-19ドラゴンクエストウォーク 歩く楽しみが増える位置情報ゲームSQUARE ENIX
49+1Age of Origins—ゾンビ・末日戦記Hong Kong Ke Mo software Co., Limited
50-29NTE: Neverness to EvernessN2E ENTERTAINMENT PTE. LTD.

ピックアップタイトル

※前日比+10以上タイトルおよび、TOP10タイトルのゲーム内イベント/プロモーションを紹介

2位(-1):eFootball™

ガチャ「Show Time:Martin Ødegaard」によるランクアップ。プレミアリーグ「アーセナルFC」を優勝へ導いたキャプテン「マルティン ウーデゴーア」をラインナップしたボックスガチャを開催。「マルティン ウーデゴーア」選手本人が、能力値・スキル・使用写真を自ら選定した特別仕様となっており、大きな話題となった。

また、今回はサッカー系YouTuber「プレチャン」とコラボ企画を開催しており、ゲーム外で生まれているスポーツファンの盛り上がりを、そのままゲームへと接続する取り組みは、新規層・潜在ファン層獲得における1つのアプローチとなりそうだ。


4位(+9):学園アイドルマスター

2周年記念リアルイベント「アーカイブ」公開キャラ誕生日によるランクアップ。5月16〜17日に幕張で開催されたリアルイベント「学園アイドルマスター The 2nd Period H.I.F選抜試験」の正式版アーカイブが18日に公開。コメント付きアーカイブの視聴チケット販売も訴求され、ライブの興奮を改めて味わいたい層への課金導線として機能した。

さらに、5月20日には「雨夜燕」の誕生日を記念したキャンペーンとして、恒例となっている記念キャラソン公開やミニライブ関連告知、CD販売・グッズ受注開始など、キャラクターIPを軸にした複合施策でユーザー熱量を高めた。

“リアルイベント→アーカイブ販売→キャラ誕生日記念と週内で複数の熱量ピークを連続的に作り出す設計は、5月第3週から続く”熱量循環”設計の継続として注目される。

5位(-1):モンスターストライク

フェス限定ガチャ「超・獣神祭」開催によるランクキープ。ピックアップとして、新限定キャラ「エボニー&アイボリー」が初登場。CVはエボニー役「加隈亜衣」、アイボリー役「小松未可子」を起用し、2通りの真獣神化形態を持つユニットとして魅力を高めている。

ビジュアル訴求も活発で、イラスト投稿マンガでのキャラ展開が公式を中心に行われた。男性ユーザー層への訴求を強化する施策設計は、長期運営タイトルが新たな成長領域を開拓するアプローチとして注目される。

10位(+12):プロ野球スピリッツA

交流戦開幕直前キャンペーンによるランクアップ。ピックアップガチャ「プロ野球応援福袋」では、10連購入1回目でSランク選手1人確定、3回目・5回目ではSランク自チーム選手1人確定と大型還元仕様となり、チーム強化需要を後押しした。

また、ゲーム内では交流戦活躍選手を予想してオーダーを組む「活躍選手予想キャンペーン」を実施。選手の実際の活躍度に応じて「活躍pt」が貯まり、累計ランキングでエナジー報酬を獲得できる仕様で、リアルとゲームを連動させる参加型イベントとなっていた。

加えて「エキサイティングプレイヤースペシャルマッチ」では、プロ野球選手によるプレイ動画配信と連動し、対決動画視聴でゲーム内アイテムを獲得できるキャンペーンや直筆サインボールプレゼント企画も展開された。

リアルスポーツ進行と連動した運営設計は、現在進行形のIPを持つスポーツゲームの強みが活きた構造と言える。


12位(+24):ONE PIECE バウンティラッシュ

全世界2.5億DL記念キャンペーンによるランクアップ。ピックアップガチャでは、ダブルキャラ「ゾロ&サンジ」が登場。あわせて、公式大会である第4回「超奪取祭」の開催とエントリー受付を開始しており、ユーザーの新たな目標を提示していた。

以前のWeeklyセルランでもお伝えしていたが、生放送の内容をXの「記事」機能でまとめを公開する手法を採用。SNS内で情報を完結させる導線設計は、外部サイトへの離脱を抑えながらファンとの接触頻度を保つ運営姿勢が見られた。


19位(+18):ウマ娘 プリティーダービー

新ウマ娘「レッドディザイア」登場によるランクアップ。ピックアップガチャでは、「レッドディザイア」に加え、セレクトピックアップサポートカードガチャも同時開催され、育成を進めるユーザー層の課金需要を引き上げた。

加えて、漫画『ウマ娘 プリティーダービー うまむすめし』73話の公開など、ゲーム外コンテンツでの継続的なキャラクター訴求が並行展開。ガチャの新キャラ投入とメディアミックスを定期的に組み合わせる運営手法が、ファン層の継続的な関心維持に貢献していると見られる。


24位(+23):鳴潮 – 2周年

2周年記念キャンペーンによるランクアップ。ピックアップガチャでは、新最高レアキャラ「ダーニャ」、新武器「偽物の矮星」が登場。あわせて、キャラソン「Decensus Ad Nihilum」も公開され、世界観をより深く訴求する取り組みが実施されていた。

プロモーションでは、SNSキャンペーン、OOH(屋外広告)、「ピザーラ」コラボによる抽選プレゼントなど、ゲーム内外を連動させた多彩な取り組みが特徴となり、ファンの熱量を継続的に高めている。

“ゲーム内ガチャ × SNS拡散 × リアル外部接触“という3軸を組み合わせた周年運営は、昨今のオリジナル大型タイトルではスタンダードな手法として確立している。


28位(+43):原神〜空月の歌〜

最新アップデートVer.6.6「Luna VII」リリースによるランクアップ。ピックアップガチャでは、新最高レアキャラ「ニコ」、準最高レア「プルーネ」が登場。あわせて、新衣装のパッケージアイテムセールも開催され、コア層を中心に課金を訴求していた。

SNSプロモーションでは、引用リポストやハッシュタグ投稿キャンペーン、フォロー&リポストキャンペーンを並行展開し、ユーザー参加型での盛り上げを図っており、安定した運営サイクルが、順位上昇の原動力となった。


38位(+20):呪術廻戦 ファントムパレード

2.5周年記念キャンペーン&夏テーマイベント「渚に跳ねる青」によるランクアップ。ピックアップガチャでは、夏テーマをモチーフとした最高レアキャラ「虎杖悠仁」、最高レア装備「はい、シーサー!」が登場。本キャラは、覚醒段階に応じて専用イラスト、専用ボイスが解放され、ファン層へと課金を訴求していた。

SNSプロモーションでは、イベント更新日のリマインドスマホ用壁紙(ランダムで1種)が獲得できるハッシュタグ投稿キャンペーンを開催しており、ユーザーへのゲーム継続を促す仕組みを採用。

また、周年当日には「描き下ろしイラスト」が投稿され、ユーザーからの2万を超える「いいね」を獲得しており、キャラ人気を活かした訴求に注目が集まっていた。


43位(+29):七つの大罪 光と闇の交戦:グラクロ

7周年記念キャンペーンによるランクアップ。ユーザー投票を兼ねた7周年記念ピックアップガチャでは、LR進化が可能な新キャラ「メリオダス」のほか、アンケート上位の最高レア、準最高レアキャラが登場。

加えて、新PvE「最高神戦」の追加、新育成要素、新コスチューム、ストーリーチャプター5の追加など、ボリューム満点の施策を展開。さらに、最大154連無料ガチャ、ミッションイベント、ログインボーナスなど、ユーザー還元も充実した内容となった。

“新キャラ+新コンテンツ+還元施策+ストーリー追加”と、周年タイミングで一気に複数軸を投入する手法は、長期運営タイトルの周年定石パターンとして機能した。

研究所メモ

今週のランキングでは、『eFootball™』『学園アイドルマスター』『モンスターストライク』の3タイトルにおいて、共通して興味深い動きが見られた。それは、“特定ターゲット層への効率的&効果的な訴求”を意識した施策設計である。

eFootball™:IPファン側のインフルエンサーを活用

『eFootball™』Show Time「Martin Ødegaard」では、選手本人による能力値・スキル・使用写真の選定という”監修施策”が大きな注目を集めた。スマホゲームにおいて、ゲーム系インフルエンサーの起用は一般的だが、今回のように”サッカーそのもの”を主軸としたインフルエンサーを活用する事例は比較的珍しい。

実際、今回はサッカー系YouTuber「プレチャン」と連動することで、既存プレイヤーだけではなく、“リアルサッカーファン層”への接触拡大を狙った構造となっている。

これは、『DQウォーク』旅系YouTuberとコラボした事例と同じ系譜にある手法で、IP・テーマに近い外部コミュニティと接続する施策は、新規層・潜在ファン層獲得における1つのアプローチとして、今後も参考になりそうだ。

学園アイドルマスター:ライブのスクリーンショット投稿を解禁

先週の記事でも軽く触れたが『学マス』では、リアルイベント「3DCGライブ」において、一般的には制限されることも多い“スクリーンショット投稿”を解禁。SNS拡散 → 未接触ユーザーへの認知向上 → アーカイブ販売促進“までを一連で繋げる設計が特徴的だった。

ライブ撮影や配信制限が一般的な中、あえて”ユーザー拡散を前提”とした設計を採用し、新規層への認知拡大へと繋げる手法は、ライブビジネス全体としても参考になる事例と言えそうだ。

加えて、アーカイブ販売では「コメント付き視聴」も配信。他のPと盛り上がった熱気や驚きの瞬間を再体験できることから、ライブ後も継続的な熱量維持へと繋げている。

モンスターストライク:イラスト投稿&公式マンガへ登場

そして『モンスト』では、新限定キャラ「エボニー&アイボリー」初登場に合わせて、イラスト投稿マンガ展開など、“キャラをビジュアル面から訴求する施策”が目立った。

この手法は『ウマ娘』『ブルアカ』『アークナイツ』など、男性向けタイトルで見られるアプローチである。今回の新限定「エボニー&アイボリー」は女性キャラであることから、男性ユーザー層への訴求強化を意識した可能性が高いと考えられる。

これら3タイトルに共通するのは、「すべてのユーザーに刺さる施策」ではなく、「特定ターゲット層に深く刺さる施策」を選択している点である。

リアルサッカーファン層、3DCGライブ未体験の新規層、男性ユーザー層と、各タイトルが狙うターゲット層は異なるものの、“その層に届くための最適な接触経路”を設計するという点で一致している。

スマホゲーム市場の競争が激化し、新規ユーザーの獲得コストも高騰する中、誰もに刺さる広範囲な訴求よりも、明確に狙ったターゲット層へ効率的かつ効果的に届ける手法こそが、今後の運営において重要性を増していくと言えそうだ。

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