2026年7月第2週 App Storeランキング|『モンスト』に見る運営設計──タイトル横断で見えた共通点

Weeklyセルラン

2026年7月第2週のApp Storeセールスランキングでは、『Pokémon GO』10周年記念イベント『勝利の女神:NIKKE』水着イベント『ドラゴンボール レジェンズ』『ONE PIECE バウンティラッシュ』周年キャンペーンなど、大型イベントが各タイトルで展開された。

今週のセルランで特に印象的だったのは、『モンスターストライク』で見られた運営設計である。Webストア活用、情報投入のメリハリ、ゲーム外コンテンツなど、他タイトルでも見られた施策との共通点が、13周年施策の中で複数確認できた。

本記事では、TOP50のランクアップタイトルを振り返るとともに、セルランを横断して見えてきた運営設計の共通点や、成果につながる構造について読み解いていく。


今週のセルラン 3行まとめ

  • 『ポケGO』『NIKKE』『DBレジェンズ』など周年・大型イベントがセルラン上位をけん引
  • 『モンスト』では他社タイトルとの共通点が見られた13周年施策に注目
  • 他社タイトルの成功要因を分析し、自社の運営へ応用する流れが見えてきた

今週のランキングTOP50

※データ元:App Store セールスランキング
※集計期間:2026年7月7日(火)〜7月13日(月)
※前日売上を反映しており実質、7月6日(月)〜7月12日(日)

Rank 前週比 Title Publisher
1+18Pokémon GONiantic, Inc.
2-1eFootball™KONAMI
3+3ホワイトアウト・サバイバルCentury Games Pte. Ltd.
4+9ラストウォー:サバイバルFUNFLY PTE. LTD.
5±0モンスターストライクXFLAG, Inc.
6+4ゴシップハーバー:マージ & ストーリーMicrofun Limited
7+4勝利の女神:NIKKELevel Infinite
8-1ウマ娘 プリティーダービーCygames, Inc.
9+8ロイヤルマッチ(Royal Match)Dream Games
10+13荒野行動-スマホ版バトロワNetEase Games
11+3ドラゴンボールZ ドッカンバトルBandai Namco Entertainment Inc.
12+12イナズマイレブン クロスLevel-5 Inc.
13+7キングショットCentury Games Pte. Ltd.
14+8パズル&サバイバルBUILDING-BLOCKS NETWORK TECHNOLOGY CO.,LIMITED
15-7ブロスタSupercell
16-12Shadowverse: Worlds BeyondCygames, Inc.
17-2トゥーンブラストPeak Games
18+12ドラゴンボール レジェンズBandai Namco Entertainment Inc.
19+21ONE PIECE バウンティラッシュ – アクションゲームBandai Namco Entertainment Inc.
20-18パズル&ドラゴンズGungHo Online Entertainment, Inc.
21+4ガーデンスケイプ (Gardenscapes)Playrix
22+10ドラゴンクエストウォーク 歩く楽しみが増える位置情報ゲームSQUARE ENIX
23-20プロ野球スピリッツAKONAMI
24-15Pokémon TCG PocketThe Pokemon Company
25+27鳴潮 – 玄方地界へKURO GAMES
26+25ドラゴンクエストスマッシュグロウ ドラクエローグライトRPGSQUARE ENIX
27+4グルメ・ジャーニーCentury Games Pte. Ltd.
28-1LINE ポコポコ:3マッチパズルゲームLINE Corporation
29-11原神~空月の歌~COGNOSPHERE PTE. LTD.
30-4Disney Solitaire ディズニー ソリティアSuperPlay
31+4Fate/Grand OrderAniplex Inc.
32-20LINE:ディズニー ツムツムLINE Corporation
33+58NTE: Neverness to EvernessN2E ENTERTAINMENT PTE. LTD.
34+7タウンシップ (Township)Playrix
35-1ラストZ:サバイバルシューティングOmnilojo Pte Ltd
36+2ホームスケイプ (Homescapes)Playrix
37-16SDガンダム ジージェネレーション エターナルBandai Namco Entertainment Inc.
38+33キングダム 覇道Bandai Namco Entertainment Inc.
39-23にゃんこ大戦争ponos corporation
40-11あんさんぶるスターズ!!MusicHappy Elements K.K
41-13セルサバイバー – シューティングゲームSnap Brain Games
42+41Pokémon SleepThe Pokemon Company
43+22ロイヤルキングダム (Royal Kingdom)Dream Games
44+3パラノイズZigZaGame Inc.
45+49ゼンレスゾーンゼロCOGNOSPHERE PTE. LTD.
46+17Age of Origins—ゾンビ・末日戦記Hong Kong Ke Mo software Co., Limited
47+8フィッシュダム(Fishdom)Playrix
48-12学園アイドルマスターBandai Namco Entertainment Inc.
49-7信長の野望 真戦Qookka Games
50+25Pokémon ChampionsThe Pokemon Company

ピックアップタイトル

※TOP10タイトルおよび、前日比+10以上タイトルのゲーム内イベント/プロモーションを中心に紹介

1位(+18):Pokémon GO

「10周年記念イベント」&「Pokémon GO Fest 2026:グローバル」によりランクアップ。

7月4〜5日には10周年記念イベント「10th Anniversary Party」を開催し、「10周年コイン」を持った「コレクレー」が登場。あわせて7月コミュニティ・デイ「メッソン」も実施した。

続く7月6日からは、日替わりレイドイベント「大いなる軌跡」を前哨戦として展開。さらに、7月11〜12日の「GO Fest 2026:グローバル」では、史上初となるイベント無料開放を実施し、「メガミュウツーX・Y」が初登場。東京「明治公園」と宮城「西公園」ではリアルイベントも開催され、10周年の盛り上がりを最高潮へと導いた。

イベント期間中は、ポケモンセンター渋谷「等身大ミュウツー」を「メガミュウツーX」仕様へ変更したほか、コカ・コーラ自販機の「ポケストップ」化、サンケイスポーツの号外配布、全国のイオンモールで「ピカチュウ」サンバイザーを配布するなど、企業とのコラボ連携も幅広く展開された。

「10周年イベント(7/4〜5)→前哨戦(7/6〜10)→GO Fest本番(7/11〜12)」と約1週間かけて段階的に熱量を高める設計に加え、「ゲーム内施策」「リアルイベント」「企業コラボ」を組み合わせることで、周年イベントを街全体へ広げる体験設計となっていた。世界的な認知度を持つ『ポケモン』IPならではの強みを活かしながら、「オンライン」と「オフライン」を横断してユーザーとの接点を最大化した好例と言えそうだ。

5位(±0):モンスターストライク

リアルイベント「DREAMDAZE Ⅳ」&新限定キャラ「CALEzMA」登場による上位ランク維持。

7月11日にリアルイベント「DREAMDAZE Ⅳ」にあわせて、限定ガチャ「Ultra Charismatic LIVE!!」を開催。新限定キャラクター「CALEzMA」が登場したほか、1st Single「REALizE」をリアルイベントで初披露した。

さらに、「骸」の獣神化・改発表、属性限定ガチャ「RED STARS」、キャラクターソング「Lux negata」の配信も同時展開。ゲーム内施策とリアルイベント、音楽コンテンツを組み合わせることで、多面的な周年プロモーションを展開している。

また、7月7日の七夕には、公式Xで願い事の投稿を呼びかけるSNS施策を実施。600件を超えるリプライが寄せられるなど、ゲーム外でもユーザー参加型のコミュニケーションを継続していた。

7位(+4):勝利の女神:NIKKE

水着イベント「WAVE TO YOU」第2章水着ピックアップガチャによりランクアップ。

先週から続く水着イベント「WAVE TO YOU」の第2章開放にあわせて、ピックアップガチャでは水着「マルチャーナ」が登場。あわせてキャラクターソング&MV公開やフォロー&RPキャンペーンも実施し、ゲーム内外でイベントを盛り上げた。

さらに、ASMR先行公開、「シンデレラ」のイラスト投稿、SDアイコン無料配布、ユーザーへの問いかけ型投稿など、SNS上でも継続的にコンテンツを発信し、ゲーム外でもユーザーとの接点を維持する運営が続いている。

『ブルーアーカイブ』をはじめ、多くのタイトルで夏イベントが本格化する中、『NIKKE』では複数章に分けた「水着イベント」と、SNS施策の組み合わせにより、話題を維持する設計が特徴的だった。ゲーム内施策だけでなく、SNSをユーザーとの継続的な接点として活用する運営は、長期運営タイトルにおける有効なアプローチの一つと言えそうだ。

10位(+13):荒野行動-スマホ版バトロワ

『エヴァンゲリオン』コラボ第8弾によりランクアップ。

コラボ開始前から「事前登録キャンペーン」や「Webストアでのパッケージアイテム先行販売」を展開し、7月4日のコラボピックアップガチャにて、殿堂銃器「M4A4:初号機 覚醒ノ刻」、車両「初号機:覚醒ノ刻」、水着スキン「レイ」「アスカ」などを実装。

先週の研究所メモでもご紹介したように、「予告→事前登録→Webストアでの先行販売→コラボ開始」という段階的なイベント設計により、開催前から期待感を高めるだけでなく、課金機会を複数回設けている点が特徴的だった。

特に、コラボ開始前からWebストア限定商品を販売する手法は、イベント前に売上を積み上げながら、本番への期待感も醸成できるアプローチと言える。実際に『モンスターストライク』でも類似した先行販売施策が見られており、大型コラボを長期間盛り上げる運営設計として参考となる事例だった。

12位(+12):イナズマイレブン クロス

新イベント「クロスに吹く新しい風!」開催&新キャラピックアップガチャによりランクアップ。

7月10日より、新イベント「クロスに吹く新しい風!」を開催し、ピックアップガチャでは「松風 天馬」「剣城 京介」が登場。あわせて、家庭用向け最新作『英雄たちのヴィクトリーロード』内で『イナズマイレブン クロス』に使用できるシリアルコードを公開し、シリーズ作品間の連携施策も実施した。

プロモーションでは、公式Xにて女性アイドル姿となった「真・帝国学園」のイラストを公開。2300万インプレッション、11万件を超える「いいね」を記録するなど、大きな話題を集めた。

ゲーム内では新イベント、ゲーム外ではシリーズ連携やSNS向けクリエイティブを展開することで、多面的な話題づくりを実施。特に、従来のイメージを覆すキャラクター表現(女性化)によってユーザーの発信を促すアプローチは、同社『妖怪ウォッチ ぷにぷに』13周年イベントでも見られた手法であり、「レベルファイブ」作品に共通するSNS活用の特徴と言えそうだ。

18位(+12):ドラゴンボール レジェンズ

8周年記念キャンペーン第3弾&ピックアップガチャによるランクアップ。

7月8日より、8周年記念キャンペーン第3弾を開催。ピックアップガチャでは、新ULTRA「超サイヤ人3 孫悟空&超サイヤ人2 ベジータ」が登場したほか、公式Webストアセールやシリアルコードプレゼント、PvPイベント「アニバーサリー超時空決闘 シーズン2」も並行して実施された。

周年イベントは、第1弾、第2弾、そして今週の第3弾へと段階的に展開。一度に投入するのではなく、複数回に分けて追加することで、ユーザーの関心を長期間維持する設計となっている。

同週には『ONE PIECE バウンティラッシュ』でも「7.5周年」を第1弾・第2弾に分けて展開しており、周年イベントを複数フェーズに分けて継続的に盛り上げる運営は、長期運営タイトルで定着しつつあるアプローチと言えそうだ。

19位(+21):ONE PIECE バウンティラッシュ

7.5周年記念キャンペーン第1〜2弾開催によりランクアップ。

7月6日より7.5周年記念キャンペーンを開始し、ピックアップガチャでは新キャラ「因縁の共闘 ロブ・ルッチ」が登場。フェス限定ガチャに加え、新キャラ有償ミッションや「虹のダイヤ」合計100個(ゲーム内50個+Webショップ50個)の配布も実施した。

続く7月10日には7.5周年キャンペーン第2弾を開催し、「四皇 モンキー・D・ルフィ」登場の超バウンティフェス復刻や連動ミッションを展開。周年期間を通じて継続的にコンテンツを追加する運営となっている。

周年イベントを複数フェーズに分けて展開する手法は、前述『ドラゴンボール レジェンズ』や、2026年6月第5週Weeklyセルランで紹介した『呪術廻戦 ファントムパレード』でも採用されていた。新キャラクター、無料配布、復刻コンテンツを段階的に投入する構成は、ユーザーの関心を維持しながら周年イベントを長期間盛り上げる運営設計として定着しつつあるアプローチと言えそうだ。

22位(+10):ドラゴンクエストウォーク

『ドラゴンクエストXI』コラボ第7章&「吉野家」コラボによりランクアップ。

7月9日、『ドラゴンクエストXI』コラボ第7章を追加し、新たなメガモンスター「魔王ウルノーガ」を実装。あわせて、ピックアップガチャ「魔王ウルノーガ装備ふくびき」を開催し、新武器「魔王の剣」が登場した。さらに、Webストアではガチャチケットが当たるフォロー&RPキャンペーンも実施している。

ゲーム外では「吉野家」コラボが好評を博し、第1弾フィギュア付きセットが早期販売終了。さらに、公式通販で販売されたコラボセットの追加予約販売も開始されるなど、高い反響を集めた。

ゲーム内では大型ストーリー更新と新装備ガチャ、ゲーム外では実店舗や通販を活用したコラボ施策を展開することで、多面的なユーザー接点を構築。特に、ゲームプレイをきっかけに店舗来店や商品購入へつなげ、その反響を受けて追加販売へ発展した一連の流れは、ゲームとコラボ企業の双方に価値を生み出すコラボ設計の好例と言えそうだ。

25位(+27):鳴潮 – 玄方地界へ

最新アップデートVer.3.5「遺志を紡ぐは剣、夢に響くは歌」リリースによるランクアップ。

7月10日にVer.3.5をリリースし、新キャラ「秧秧・玄翎」ピックアップガチャを開催。あわせて、「リンネー」「リューク・ヘルセン」の復刻ガチャや、セレクトピックアップガチャ「追憶の響き」も同時展開した。

さらに、キャラクターソング「風の在り処」のMV公開、新エリアのスクリーンショット投稿キャンペーン大阪での屋外広告(OOH)掲出など、ゲーム内外で多面的なプロモーションを実施している。

大型アップデートにあわせて屋外広告(OOH)を展開する運営は、『原神』『ゼンレスゾーンゼロ』などHoYoverse作品でも採用されており、中華系の大規模タイトルに共通して見られるプロモーション手法の一つと言えそうだ。

26位(+25):ドラゴンクエストスマッシュグロウ

『ドラゴンクエストVI』コラボ&ピックアップガチャによるランクアップ。

7月7日より『ドラゴンクエストVI』コラボを開催し、「レック」「ハッサン」「ミレーユ」が登場。あわせて、ピックアップガチャ「伝説のラミアスシリーズ装備ふくびき」にて新武器「ラミアスのつるぎ」が登場したほか、新上級職「パラディン」も追加された。

さらに、Webストアでは「メタルシリーズ装備復刻ガチャチケット×10枚」を配布し、コラボ開催記念フォロー&リポストキャンペーンも実施。ゲーム内施策とSNS施策を組み合わせることで、コラボの認知拡大を図っている。

近年は、多くのタイトルでWebストア限定特典や無料配布を通じて利用を促進しており、本作でもその流れを踏襲している。Webストアへの導線を日常的に利用してもらうことで、将来的な課金への心理的ハードルを下げ、自社決済の利用拡大につなげる狙いがあると考えられる。

33位(+58):NTE: Neverness to Everness

最新アップデートVer.1.2「九百九十九夜」リリースによりランクアップ。

7月8日にVer.1.2「九百九十九夜」をリリースし、ピックアップガチャでは新キャラ「真紅」新武器「紅き蜃気楼」が登場。あわせて、「Porsche 918 Spyder」の新塗装やボックスガチャ「ネオンが裂ける時」も実装した。

さらに、「Steam」「Epic Games Store」「Galaxy Store」向けの配信を開始したほか、フォロー&リポストキャンペーンや創作コンテストなど、ゲーム内外でさまざまな施策を展開している。

アップデートにあわせてPC向けプラットフォームへの展開を進める手法は、2026年6月第4週Weeklyセルランで紹介した『ポケチャン』『ゼンレスゾーンゼロ』にも見られたアプローチである。アップデートだけでなく、プレイ環境そのものを拡大することで、新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの継続利用を同時に狙う運営設計が特徴的だった。

42位(+41):Pokémon Sleep

3周年記念イベント開催によりランクアップ。

3周年記念イベントを開催し、第1週「仲間集め」第2週「育成」をテーマに展開。「ナエトル」「ヒコザル」「ポッチャマ」の育成パック販売に加え、「ミュウ」「ダークライ」が登場するイベント「第15回 ニュームーンデー」も実施した。

プロモーション面では、ハッシュタグ投稿ポイント交換キャンペーンを開催。対象投稿に応じてポイントを獲得できる仕組みを導入し、SNSでのユーザー参加を促した。

こうしたユーザー参加型SNS施策『ロマンシング サガ リ・ユニバース』など、コアユーザー比率の高いタイトルで採用されるケースが多い。一方、今回の『Pokémon Sleep』でも約93万インプレッション、約1万件近いリポストを集めるなど高い反響を記録しており、カジュアルタイトルにおいてもユーザー参加型SNS施策が十分機能することを示した事例と言えそうだ。

45位(+49):ゼンレスゾーンゼロ

2周年記念&最新アップデートVer.3.0後半リリースによりランクアップ。

7月4日に2周年を迎え、7月8日にはVer.3.0後半をリリース。ピックアップガチャでは、新キャラクター「ノルムー」専用音動機「エースのオトモ」が登場したほか、2周年記念イラスト投稿企画やコンテストも開催した。

さらに、「スシロー」とのスペシャルコラボ店舗を公開するなど、ゲーム外でのプロモーションも展開。ゲーム内施策とリアル施策を組み合わせることで、周年イベントの話題を幅広く広げている。

アップデートにあわせて、ガチャやSNS施策だけでなくリアル施策も展開する運営は、HoYoverse作品に共通して見られる特徴の一つである。今回の「スシロー」コラボも、前述『ドラゴンクエストウォーク』×「吉野家」や、『ブロスタ』×「屯ちん」などと同様に、ゲーム外でユーザーとの接点を生み出すプロモーション事例と言えそうだ。

研究所メモ

他社でも見られた運営設計 ─ 『モンスト』13周年施策との共通点

今週のセルランで特に印象的だったのは、『モンスターストライク』の13周年施策である。

Webストアでの先行販売、メリハリのある情報投入、ゲーム外コンテンツの展開など、複数の施策が組み合わされていた点が興味深かった。

これらの施策をタイトル横断で見ていくと、他タイトルでも共通して採用されている事例が確認できる。今回は、その中でも印象的だった3つのアプローチを紹介する。

Webストア活用 ─ “本番前”から課金導線を構築

『モンスト』『呪術廻戦』コラボ第3弾にあわせ、Webストア限定ガチャの先行販売を発表した。

この「Webストアでの先行販売」は、7月第1週Weeklyセルランで紹介した『荒野行動』『エヴァンゲリオン』コラボでも見られた運営設計である。同作では、イベント開始前からWebストア限定商品を販売することで、ユーザーの期待感を高めると同時に、有償通貨の補充導線としても機能していた。

Webストアは、App Store手数料を回避できる販売チャネルという側面だけでなく、イベント開始前からユーザーとの接点を作る場としても活用できる。『モンスト』では、この考え方を大型コラボの事前施策へ取り入れ、自社向けに再構成した形と言えそうだ。

メリハリのある情報投入 ─ 新旧コンテンツで異なる情報設計

『モンスト』では13周年に向けて「獣神化・改」の解禁を日替わりで実施。

短期間で複数イベントを連続開催する手法は、6月第5週Weeklyセルランで紹介した『#コンパス 戦闘摂理解析システムにも見られた。『#コンパス』では、「メイドインアビス」「幼女戦記」「オーバーロード」の復刻コラボを短期間で連続開催し、ユーザーの関心を維持していた。

興味深いのは、新規キャラクターでは段階的に情報を公開する一方で、既存キャラクターの獣神化・改は短期間に連続投入している点である。新規施策は期待感を高め、既存コンテンツはテンポ良く展開する。こうした情報投入のメリハリも、ユーザーの関心を維持する運営設計の一つと言えそうだ。

ゲーム外コンテンツ ─ プレイ以外の接点を作る

さらに『モンスト』は、初の地上波ラジオ番組の放送を発表した。

ゲーム外でユーザーとの接点を作る施策は、『Fate/Grand Order』ラジオ番組や、『ウマ娘 プリティーダービー』「オールナイトニッポンGOLD」など、多くの長期運営タイトルでも採用されている。

ゲームを遊んでいない時間にも作品へ触れる機会を作ることで、継続的な関心を維持する狙いがある。『モンスト』では、13周年に向けたカウントダウン期間の新たな接点として活用しており、ゲーム外施策を周年プロモーションへと自然に組み込んでいた。

成功要因を分析し、運営設計の共通点を読み解く

今回取り上げた「Webストア活用」「メリハリのある情報投入」「ゲーム外コンテンツ」は、いずれも『モンスト』だけに見られた施策ではなく、他タイトルでも確認できた。

もちろん、それぞれがどのような経緯で採用されたのかは分からない。しかし、今回のセルラン上位タイトルを比較すると、世界観やIPは異なっていても、共通して採用されている施策が複数確認できた。

そうした共通点を整理し、自社タイトルに置き換えて考えることは、ゲーム運営において重要な視点の一つであることを、今回の『モンスト』の事例は示している。

セルランは順位の変化だけでなく、ゲーム運営の変化も映し出している。今後も、順位だけでなく、その背景にある運営設計にも目を向けていきたい。

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